【周防内侍 】(67番)千載集 雑・961
🌹春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなくたたむ 名こそをしけれ
🌊春の夜のはかない夢のように、 あなたの腕を枕にしたりして、
それでつまらない噂が 立つことにでもなれば、 それがまことに残念なのです。
🌸周防内侍🌸 すおうのないし (11世紀~1109年ころ)
周防守・平棟仲(たいらのむねなか)の娘
本名は仲子(ちゅうし)です。
「周防内侍集」を残しました。
この歌のエピソードがあります🌸
- 二条院で貴族たちが語らっていた夜、
- ふと疲れた周防内侍が「枕がほしい」と言ったところ、
- 藤原忠家が「これを枕に」と御簾の下から腕を差し出してきたため詠んだ歌。
- 藤原忠家は、この歌を受け、
- 「契りありて春の夜深き手枕をいかがかひなき夢になすべき」と歌を返している。
(原文)二月はかり 月のあかき夜 二条院にて人々あまたゐあかして物語なとし侍けるに
内侍周防よりふして 枕をかなとしのひやかにいふを聞て
大納言忠家 是を枕にとてかひなをみすの下よりさし入て侍けれは読侍ける
周防内侍 春のよの夢はかりなる手枕に かひなくたゝむ名こそをしけれ
― 『千載和歌集』 巻第十六 雑歌上
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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