【権中納言定家 藤原定家】(97番)新勅撰集 巻13・恋3・849
🌊来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩(もしほ)の 身もこがれつつ
〜待っても来ない人を待つ私
松帆の浦の浜辺で 焼いている藻塩の煙がなびいているが、
この身も恋の思いにこがれていく、
そんな気持ちなのだ。
💠 藤原定家 💠ふじわらのさだいえ(ていか) 💠 権中納言定家 💠 ごんちゅうなごんさだいえ (1162~1241年)
新古今集、新勅撰集の選者
「小倉百人一首」を選んだ人として知られている。
藤原定家は能の演目にもなっています🌿
北国から京の都に上った旅の僧の一行が、千本(今出川)のあたりで雨に会い、
いわくありげな庵で雨宿りをしていると、一人の里女がやって来流。
「ここは藤原定家卿の建てた“時雨の亭です」と説明し、
僧らを式子内親王の墓に案内する。
そして、定家と内親王の秘めた恋の話や、
定家の執心が蔦葛〔つたかづら〕となって内親王の墓にまとわりついている事を語る。
「実は、私がその式子内親王の霊であり、定家卿の執心の苦しみから救って欲しい」
と頼んで消え失せます。
僧が、言われたとおりに法華経を読誦して弔うと、
墓の葛はほどけ、内親王の霊は、お礼に舞を舞いますが、
墓に戻ると再び墓は葛におおわれてしまいます。
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