google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典文学を聴く🪷〜少納言チャンネル&古文🌿

少納言チャンネル🌷は、古典や漢文、文学の朗読を動画にしています。 🌼 音読で脳トレ&リラックスしましょ🍀

愛ゆえに苦しむ帝と更衣🪷【源氏物語 1 第一帖 桐壺1-2】かしこき御蔭をば頼みきこえながら、 落としめ疵を求めたまふ人は多く、わが身はか弱くものはかなきありさまにて、なかなかなるもの思ひをぞしたまふ。

初めよりおしなべての上宮仕へしたまふべき際にはあらざりき。 おぼえいとやむごとなく、 上衆めかしけれど、 わりなくまつはさせたまふあまりに、 さるべき御遊びの折々、 何事にもゆゑある事のふしぶしには、 まづ参う上らせたまふ。 ある時には大殿籠もり…

壮大な愛の物語の始まり🪷【源氏物語 1 第一帖 桐壺1】いづれの御時にか、 女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。

いづれの御時にか、 女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、 いとやむごとなき際にはあらぬが、 すぐれて時めきたまふありけり。 はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方がた、 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ。 同じほど、それより下臈の更衣た…

帝の悲しみ🪷【源氏物語 桐壺12 short】御胸つとふたがりて、つゆまどろまれず、明かしかねさせたまふ。

ともかくもならむを御覧じはてむと思し召すに、 「今日始むべき祈りども、 さるべき人びとうけたまはれる、今宵より」と、 聞こえ急がせば、 わりなく思ほしながらまかでさせたまふ。 御胸つとふたがりて、つゆまどろまれず、 明かしかねさせたまふ。 御使の…

輦車の宣旨🪷【源氏物語 桐壺11 short】輦車の宣旨などのたまはせても、また入らせたまひて、さらにえ許させたまはず。「限りあらむ道にも、後れ先立たじと、契らせたまひけるを。さりとも、うち捨てては、え行きやらじ」 とのたまはする

まみなどもいとたゆげにて、 いとどなよなよと、 我かの気色にて臥したれば、 いかさまにと思し召しまどはる。 輦車の宣旨などのたまはせても、 また入らせたまひて、 さらにえ許させたまはず。 「限りあらむ道にも、後れ先立たじと、 契らせたまひけるを。 …

帝の絶望🪷源氏物語 桐壺10 short🪷来し方行く末思し召されず、よろづのことを泣く泣く契りのたまはすれど、 御いらへもえ聞こえたまはず‥

いとにほひやかにうつくしげなる人の、 いたう面痩せて、 いとあはれとものを思ひしみながら、 言に出でても聞こえやらず、 あるかなきかに消え入りつつものしたまふを御覧ずるに、 来し方行く末思し召されず、 よろづのことを泣く泣く契りのたまはすれど、 …

桐壺御息所退出🪷源氏物語 桐壺9short🪷かかる折にも、あるまじき恥もこそと心づかひして、御子をば留めたてまつりて、忍びてぞ出でたまふ。

かかる折にも、 あるまじき恥もこそと心づかひして、 御子をば留めたてまつりて、 忍びてぞ出でたまふ。 限りあれば、 さのみもえ留めさせたまはず、 御覧じだに送らぬおぼつかなさを、 言ふ方なく思ほさる。 こんな場合にはまたどんな呪詛《じゅそ》が行な…

桐壺の病気🪷源氏物語 桐壺8 short🪷御息所、はかなき心地にわづらひて、まかでなむとしたまふを、暇さらに許させたまはず。

その年の夏、 御息所、はかなき心地にわづらひて、 まかでなむとしたまふを、 暇さらに許させたまはず。 年ごろ、常の篤しさになりたまへれば、御目馴れて、 「なほしばしこころみよ」 とのみのたまはするに、 日々に重りたまひて、 ただ五六日のほどにいと…

皇子の袴着🌷源氏物語 桐壺 7 short🌷この御子のおよすげもておはする御容貌心ばへ ありがたくめづらしきまで見えたまふを、え嫉みあへたまはず。

この御子三つになりたまふ年、 御袴着のこと一の宮のたてまつりしに劣らず、 内蔵寮、納殿の物を尽くして、 いみじうせさせたまふ。 それにつけても、世の誹りのみ多かれど、 この御子のおよすげもておはする御容貌心ばへ ありがたくめづらしきまで見えたま…

桐壺更衣への嫌がらせ🪻源氏物語 桐壺6 short🪻またある時には、え避らぬ馬道の戸を鎖しこめ、こなたかなた心を合はせて、はしたなめわづらはせたまふ時も多かり。

御局は桐壺なり。 あまたの御方がたを過ぎさせたまひて、 ひまなき御前渡りに、 人の御心を尽くしたまふも、 げにことわりと見えたり。 参う上りたまふにも、あまりうちしきる折々は、 打橋、渡殿のここかしこの道に、 あやしきわざをしつつ、 御送り迎への…

🌸源氏物語 桐壺5 short 🌸 桐壺帝の寵愛は深く、始終お側にお置きになろうとした。皇子がお生まれになった後は、この皇子を皇太子にするのかと弘徽殿の女御は疑いを持つ。

初めよりおしなべての上宮仕へしたまふべき際にはあらざりき。 おぼえいとやむごとなく、 上衆めかしけれど、 わりなくまつはさせたまふあまりに、 さるべき御遊びの折々、 何事にもゆゑある事のふしぶしには、 まづ参う上らせたまふ。 ある時には大殿籠もり…

美しい王子の誕生🌷💠源氏物語 第1帖 桐壺4 short💠先の世にも御契りや深かりけむ、世になく清らなる玉の男御子さへ生まれたまひぬ。

先の世にも御契りや深かりけむ、 世になく清らなる玉の男御子さへ生まれたまひぬ。 いつしかと心もとながらせたまひて、 急ぎ参らせて御覧ずるに、 めづらかなる稚児の御容貌なり。 一の皇子は、右大臣の女御の御腹にて、寄せ重く、 疑ひなき儲の君と、世に…

帝の愛情だけを頼りにする桐壺更衣💠源氏物語第1帖 桐壺3 short💠楊貴妃の例も引き出でつべくなりゆくに、いとはしたなきこと多かれど、かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにてまじらひたまふ。

唐土にも、かかる事の起りにこそ、 世も乱れあしかりけれと、 やうやう、天の下にも、 あぢきなう人のもてなやみぐさになりて、 楊貴妃の例も引き出でつべくなりゆくに、 いとはしたなきこと多かれど、 かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにてまじらひ…

桐壺の更衣の苦しみ💠源氏物語 第1帖 桐壺 2 (short)はじめより我はと思ひあがりたまへる御方々、めざましきものにおとしめそねみたまふ。

いづれの御時にか、 女御更衣あまたさぶらひたまひける中に、 いとやむごとなき際にはあらぬが、 すぐれて時めきたまふありけり。 はじめより我はと思ひあがりたまへる御方々、 めざましきものにおとしめそねみたまふ。 同じほど、それより下臈の更衣たちは…

🌸源氏物語 第1帖 桐壺 1 (short)いづれの御時にか、女御更衣あまたさぶらひたまひける中に、 いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。

いづれの御時にか、 女御更衣あまたさぶらひたまひける中に、 いとやむごとなき際にはあらぬが、 すぐれて時めきたまふありけり。 はじめより我はと思ひあがりたまへる御方々、 めざましきものにおとしめそねみたまふ。 同じほど、それより下臈の更衣たちは…

順徳院(100番)続後撰集 雑下・1205 🍃 百敷(ももしき)や 古き軒端(のきば)の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり

順徳院(100番)続後撰集 雑下・1205 百敷(ももしき)や 古き軒端(のきば)の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり 〜時代を経て古びてしまった建物の軒の端に、 しのぶ草が生い茂っている。 それを見るにつけ、 朝廷が栄えた昔のよき時代が しのばれて…

【後鳥羽院】(99番)続後撰集 雑・1199 🌊 人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふ故に もの思ふ身は

【後鳥羽院】(99番)続後撰集 雑・1199 人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふ故に もの思ふ身は 〜ある時は人々を愛しく思い、 またある時は恨めしいとも思う。 この世はどうにかならないものだろうが、 それゆえに物思いをする私であるよ。 後鳥羽院…

🍀藤原家隆(98番)新勅撰集 夏・192 風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける

藤原家隆(98番) 新勅撰集 夏・192 風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける 〜楢の葉を揺らすそよ風が吹き、 夕暮れは秋のように涼しい。 しかし、上賀茂神社の境内を流れる 御手洗川で 行われるみそぎの光景を見ると、 やはりまだ夏…

【権中納言定家 藤原定家】(97番)新勅撰集 巻13・恋3・849 🌊来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩(もしほ)の 身もこがれつつ

【権中納言定家 藤原定家】(97番)新勅撰集 巻13・恋3・849 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩(もしほ)の 身もこがれつつ 〜待っても来ない人を待つ私 松帆の浦の浜辺で 焼いている藻塩の煙がなびいているが、 この身も恋の思いにこがれていく…

【藤原公経(入道前太政大臣)(西園寺公経)】 (96番)新勅撰集 雑・1054 花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり

【藤原公経(入道前太政大臣)(西園寺公経)】 (96番)新勅撰集 雑・1054 花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり 〜桜を誘って散らす激しい風が吹く庭。 そこに散り敷くのは雪かと思う。 しかしふる(降る)のは雪ではなく、 実は古び…

【前大僧正慈円】(95番) おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣(そま)に 墨染(すみぞめ)の袖🍃

【前大僧正慈円】(95番) おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣(そま)に 墨染(すみぞめ)の袖 〜身のほどをわきまえないことだが、つらい世の中を生きる人々に 覆い掛けるのだ。 比叡山に住み、 修行の道に入った私の僧衣の袖を。 そして人々…

藤原雅経 参議雅経(94番)🍃『新古今集』秋・483 🍂 み吉野の 山の秋風 小夜(さよ)ふけて ふるさと寒く 衣(ころも)打つなり

藤原雅経 参議雅経(94番) 『新古今集』秋・483 み吉野の 山の秋風 小夜(さよ)ふけて ふるさと寒く 衣(ころも)打つなり 〜昔、都だったこの里では 寒さもいっそう身にしみて、 砧(木や石の台)に置いた 衣を打つ音が寒々と聞こえてくる。 藤原雅経 …

🌱鎌倉右大臣(93番)新勅撰集 羈旅・525 🌿世の中は  常にもがもな  渚漕ぐ  海人あまの小舟の  綱手かなしも

鎌倉右大臣(93番) 新勅撰集 羈旅・525 世の中は 常にもがもな 渚なぎさ漕ぐ 海人あまの小舟をぶねの 綱手つなでかなしも 〜変わりやすい世の中ではあるが、ずっと平和であってほしいことだ。 この海辺は平穏で、渚を漕ぎ出す小舟が 引き綱を引いている光景…

二条院讃岐(92番)千載集 恋2・760 🌊 わが袖は 潮干(しほひ)に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし

二条院讃岐(92番)千載集 恋2・760 わが袖は 潮干(しほひ)に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし 〜私の袖は、まるで潮が引いたときでさえ 姿を現さない沖の石のように、 いくらあの人が知らないなんて言ったって、 涙で乾く間もないのですよ。 …

🍂後京極摂政前太政大臣 藤原良経(91番)新古今集 秋・518 🍁きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む

後京極摂政前太政大臣 藤原良経(91番)新古今集 秋・518 きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む 〜こおろぎが鳴いている、霜の降りるそんな肌寒い夜。 寒いばかりか、粗末なむしろの上に 片袖を敷いて 独りぼっちで 寝るのだろうか…

殷富門院大輔(90番)千載集 恋・884 🌊 見せばやな 雄島のあまの 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変はらず

殷富門院大輔(90番)千載集 恋・884 見せばやな 雄島のあまの 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変はらず 〜あの人に見せたいものよ。 雄島の漁師の袖でさえ、どれほど波しぶきで濡れに濡れたとしても 色が変わらないというのに、 私の袖はもう涙ですっかり色…

式子内親王(89番)新古今集 恋一・1034 🌹玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする

式子内親王(89番)新古今集 恋一・1034 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする 〜我が命よ、 絶えてしまうのなら絶えてしまえ。 このまま生き長らえていると、堪え忍ぶ心が弱ってしまうと困るから。 式子内親王 しょくし(または…

【皇嘉門院別当】88番 千載集 恋三・807 🌊難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき

【皇嘉門院別当】88番 千載集 恋三・807 難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき 〜刈ったあとの一節の根のように 短い仮寝の一夜だけのために、 難波江の名物「みをつくし」でもあるまいに 私は身を尽くして 一生恋することになる…

【寂蓮法師】(87番)新古今集 秋・491 村雨(むらさめ)の 露もまだひぬ 槇(まき)の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ🍁

【寂蓮法師】(87番)新古今集 秋・491 村雨(むらさめ)の 露もまだひぬ 槇(まき)の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ 〜にわか雨のしずくが、まだ乾かずに とどまって輝いている槙(まき)の葉に、 霧が谷間から涌き上がってくる 秋の夕暮れの光景よ 寂蓮法…

【西行法師】86番 千載集 恋・926 🌙嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな

【西行法師】86番 千載集 恋・926 嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな 〜月が私を悲しませようとでもしているのか、いやそんなはずはない。 しかしそうとでも思いたくなるほど、月にかこつけるようにして 涙が流れてしまうのだ。 西行…

【俊恵法師】85番 千載集 恋二・766 🌃夜もすがら もの思ふ頃は 明けやらで ねやのひまさへ つれなかりけり

【俊恵法師】85番 千載集 恋二・766 夜もすがら もの思ふ頃は 明けやらで ねやのひまさへ つれなかりけり 〜夜通しもの思いに沈むこの頃、夜がなかなか明けないので、 寝室の隙間さえも、つれなく冷たいものに思えるのだよ。 俊恵法師 しゅんえほうし (11…